なんでこんなに休みがとれないんだ
なんでこんなに残業が多いんだ
なんでこんなに周りの社員は残ってるんだ
労働時間が長すぎる!
日本ではかなり前から指摘されているのに改善されずに悩んでいる人は多いですよね。
政府は働き方改革を訴えているし、友人の職場では残業が減ったというけど、自分の職場はいっこうによくならない。
テレワークが普及してきたと思ったら、やっぱり出社メインに戻された。モヤモヤした思いを抱えている人の方が多いのではないでしょうか。
日本の労働環境はおかしい。かつてリゲインで「24時間働けますか」というキャッチコピーのテレビCMが盛り上がったように、狂った働き方を美徳とし、推奨する雰囲気がいまだ残るのが現状です。
なぜそんな環境が続いているのか。そんな異常な状態から抜け出すにはどうするべきか。本記事で解説します。
結論を言えば、自分は自分、人は人と割り切ること。自分が変わることが一番早い解決策です。
日本のおかしい労働環境を変えるのは難しい。だけど自分が変わるのは不可能ではありません。この記事を読めばそういう考え方に変わります。
僕も朝8時から夜11時まで働き、その多くをサービス残業とされていた職場(銀行)から転職し、人生が好転しました
見方を少し変えれば、新たな道が見えてくるかもしれません。ゆとりある軽やかな生活を取り戻しましょう!
それではよろしくお願いします。
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【日本のおかしい労働環境】働き方が狂ってる
日本のおかしい労働環境とは具体的にどのようなものなのか。6つのポイントをあげてみました。一つずつみていきましょう。
1 長時間労働が定着しすぎ
労働基準法では、休憩時間を除く1日の労働時間の上限は原則8時間と定められています。1週間では40時間です。
ですが、厚生労働省の令和3年版過労死等防止対策白書によると、週49時間以上働く人の割合は令和2年で21.5%でした。アメリカ(18.3%)、イギリス(16.1%)、フランス(12.3%)、ドイツ(8.9%)といった先進国の中でも突出しています。
ちなみに新型コロナ禍前の令和元年のデータでは、日本(26.3%)、アメリカ(20.5%)、イギリス(16.1%)、フランス(13.8%)、ドイツ(11.3%)となっており、やはり日本人が働きすぎの傾向は変わりません。
週40時間を超える部分が9時間以上ということは、日本人の4、5人に1人は、少なくとも1日2時間弱は残業をしている計算。実際にはもっと働いている可能性があり、1日の貴重な時間を会社に捧げていることに違和感を感じている人も多いでしょう。女性より男性が残業時間が長い傾向にあります。
2 休みが少なすぎ
大手旅行会社のエクスペディアが新型コロナ禍前の2019年に発表した「有給休暇の国際比較調査」によると、日本人の有給取得率は50%となっています。
主要先進国では、アメリカ71%、フランス93%、オーストラリア70%などと比べて日本の低さが際立ちます。取得日数は、日本が10日、アメリカ10日、フランス28日、オーストラリア14日などとなっていました。
日本人が休みを取らない理由を尋ねた質問では、1位「緊急時のために取っておく」に続いて、2位「人手不足」、3位「仕事する気がないと思われたくない」とネガティブな理由が挙げられています。
人手不足は従業員より経営者の責任が重いですよね。仕事する気がないと思われたくないというのは、そのような職場の雰囲気をつくりだしているやはり経営者や管理職の怠慢です。
3 サービス残業が多すぎ
サービス残業は一般的に「賃金不払残業」のことを指しており、違法です。労働時間は労働基準法で休憩時間を除いて1日8時間、1週間40時間と定められています。
これを超えて働かせる場合は時間外労働、つまり残業となり、その分の割増賃金を支払う必要があるのです。
少し前になりますが、2015年に連合が公表した「労働時間に関する調査」によると、サービス残業をせざるを得ないことがあるかを聞いた問いに対する回答は、「ある」が42.6%にも上りました。正規労働者では 51.9%と半数超にもなります。
その内訳は一般社員 48.6%、主任クラス 57.8%、係長クラス 63.9%と役職が上がり責任が重くなるにつれて高くなるようです。
サービス残業をせざるを得ないことがある人に月の平均的なサービス残業時間を聞いたところ、平均時間は16.7 時間でした。正規労働者に限れば 20.0 時間です。さらに、一般社員 18.6 時間、主任クラス 19.6 時間、係長クラス17.5 時間となっており、課長クラス以上では 28.0 時間にもなりました。
時給で換算すれば月に何万円も会社に貢いでいることになりますね
4 年功序列・終身雇用が当たり前すぎ
日本の雇用形態は古くから、年功序列を基本とした終身雇用制が中心です。
途中で解雇するようなことをせず従業員に安定を与える代わりに、若いうちの給料を安く抑え、年功序列で年を取るにつれて右肩上がりに賃金カーブが急上昇していく。
若いうちに退職するともったいないという考えが植えつけられ、若者は低賃金でもがまんして働く。そして中年になって給料を回収する時期に入ると、住宅ローンや教育費で出費が増え、給料が下がる可能性が高い転職に及び腰となる。
日本の従業員は、こうした企業、特に大企業の思惑にはめられ、いわゆる社畜として育てられてくるのです。
その結果、理不尽な業務命令や人事異動、単身赴任、長時間労働が当たり前になり、おかしな労働環境にも違和感をいだかなくなります。
最近は給料が高い中高年層の割合が増えすぎて、企業側が自ら終身雇用制を否定しだしていますね
5 書類やハンコのために出社しすぎ
テレワークが普及しだして、出社しなくても働けるようになったはずなのに、出勤する人の数は大きく減っていません。
会社側はコミュニケーション不足が問題になっているとか、対顧客サービスだから出勤しないと仕事にならないとか、いろんな理由をつけています。
しかし、オンラインが一気に普及して出社しなくてもいい分野はもっとあるはずです。
僕の会社では、いまだに社内書類にハンコを押す文化があります。オンラインに慣れない幹部社員に合わせて出社するというおかしな状態ですよね。
freee株式会社が2020年に行ったテレワークに関する調査では、出社が必要になる理由について、書類の確認や会議、押印のためなど、デジタル化で解決できそうなものが上位に目立ちました。
従業員の働き方の改善に対する会社側の意識の低さが浮き彫りになっています
6 女性の立場が低すぎ
女性の管理職や経営者の数が少ないと言われて久しいですよね。結婚や出産、育児で職場を離れざるを得ない女性はいまだ多い。
時間外労働やサービス残業、休日出勤……。子育てをする女性が働きにくいと感じる状況を改善しないことには、女性が活躍する社会は実現するはずがありません。
僕の職場では産休や育休に入る人がいる場合、残った社員がその部署の仕事をカバーします。補充はありません。
同僚たちはもちろん、こころよく出産に向けて送り出します
ただ、休む本人はというと、同僚に負担をかけているという思いが残ると言います。このような状態を長年放置してきたのが日本の企業文化です。
日本のおかしな労働環境を改善することで、働き手も増えて、日本経済にも好影響を与えるはずですが、既得権を守りたいオジサンたちが阻んでいるのでしょうか。僕もオジサンではありますが既得権はありません(笑)
【日本のおかしい労働環境】なぜこうなった
日本の労働環境がおかしい理由を3つに分けて考えてみます
人の目を気にする同質性
長時間働いてしまう、休日を取りにくい、サービス残業してしまう……。こうしたおかしい労働環境が残るのは、日本の職場が人の目を気にする同質性を持っているからです。
「遅くまで残っている」=「がんばっている」。こんな思いをもっていませんか?
遅くまでがんばるのが良しとされる文化が定着してしまったことが最大の原因ですよね。毎晩遅くまで残っている場合、本当に山のような仕事を抱えているか、仕事はないけどなんかダラダラ残っているかのどちらか。
帰れる状態なのに残っているなら、自分の成果を周りに見えるようにして、「あいつは成果を残しているから早帰りもできるんだ」という考えを定着させてやりましょう。
しっかり成果を上げていて、だれかの迷惑になる行為をしていないのであれば、周囲の目など気にする必要はありませんよね。
終身雇用の弊害
新卒で入社して安く雇われ、年功序列の賃金体系の下で定年退職まで働く終身雇用。日本のおかしい労働環境の元凶はこれです。
長時間労働を許容したり、休日を請求しないのは、上司や同僚の顔色をうかがう必要があるから。
なぜ上司や同僚の顔色をうかがうかといえば、同じ職場にい続ける可能性が高いからですよね。
自分はいつでも転職や起業する力がある。こういう自信を持っていれば、周りの顔色をうかがう必要などありません。
おかしい労働環境から脱するには、個人で稼ぐ力を磨くのが一番ですね
専業主婦が大半だった昭和の名残
総務省労働力調査などによると、専業主婦がいる世帯は2021年で566万世帯と共働き世帯1,247万世帯の半分以下になっています。
ところが、日本がバブル景気で高成長をしていた1980年には専業主婦世帯が1,100万世帯超。これに対して共働き世帯は600万世帯強にとどまっていました。
専業主婦世帯が多いということは、夫の収入のみで家族を支える必要があるということ。サラリーマンだとそう簡単に会社をやめることはできないですよね。
会社は終身雇用を前提に給与体系を組み、家庭も専業主婦を前提に夫が働いて妻が家事と育児という役割分担を担ってきた。
サラリーマンはサービス残業や休日出勤などブラックな働き方を受け入れざるを得なかった。その時代にしごかれて働いていた20代がいま、60代となり経営層にいるわけです。
これだとブラックな働き方の名残はどうしてもありますよね……
【日本のおかしい労働環境】テレワークで明らかになった日本の古さ
新型コロナ禍は、人との接触を避けようとテレワークを一気に加速させました。でもそれは、日本のおかしい労働環境を露呈するきっかけにもなったのです。
会社依存精神が露呈
テレワークの活用によって、会社に出勤しなくても仕事ができるという発見がありました。
在宅でもカフェでも、あるいは旅行先でも仕事ができることが分かったのです。
でも、やっぱり出勤しようとする人が多いのも事実です。会社に行って働いている姿を見せないと安心できないという会社依存体質が露呈してしまったといえます。
僕自身もそのような感情が思い当たります。働いている姿を上司に見せた方がいい。このような感情がないと言えばウソになります。
中高年が幅を利かす硬直性
中高年の人でテレワークが苦手な人は多いです。僕の周りもそうでした。
20、30代の若手は積極的にリモートを活用して仕事でも成果をあげている。一方で、中年社員、特に管理職は積極的に出勤しています。
先輩の管理職の人が「テレワークをするようになって自分の仕事がなくてもいいということが分かった」と自嘲気味に話すのを聞いて、さみしくなりました。
先輩である中高年が出勤していると、テレワークを喜んでいた若者も出勤せざるを得ない状況になります。
日本のおかしな労働環境の象徴的な場面をみた気持ちです
仕事ができない人があぶり出された
・仕事の段取りをたてるのが早い
・人に言われなくても動けるマインドがある
・相談があるときは臆せず電話やメールで簡潔にやり取りできる
以上のような所作がうまく、仕事ができる人は、リモートワークでも働ける場面が多いです。
出社しても雑談やゲームなどをしてやり過ごす人たちが、結果が求められるリモートワークであぶり出されたといえます。
上司に気に入られる世渡り上手な人が出世することは多いですよね。仕事ができる人が評価されるとは限らない日本のおかしな状況が、結果が重視されるテレワークでより明らかになってくると言えるでしょう。
【日本のおかしい労働環境】異常な状態から抜け出すには
人は人と割り切る
日本のおかしい労働環境の異常な状態から抜け出すには、割り切るしかないです。会社が変わればいいのですが、待っていたらあっという間に年を取ってしまいます。
みんな残業しているけど自分は帰れるという状態になったら、帰りましょう。
手伝うことはないか、仕事をかかえて困っている後輩はいないか。こうした最低限の配慮を忘れなければいいのです。成果を残してすぐに退社して自分の時間を確保した方が生産性が上がります。
スキルアップのためのインプットや、趣味、家族の時間などに時間を有効活用できますよ
異動希望を出す
営業現場、企画部門、総務系……。会社にはさまざまな部署があります。いまの職場がどうしても合わない場合は、異動希望を出しましょう。
僕も総務系から現場の仕事への希望を出して、1年後にそれが通り、人生が激変しました。
外に目を向ける
環境を変えるのにてっとり早いのは転職することです
僕は20年ほど前、早朝から深夜まで働き、残業時間はほぼ無給という狂っている職場から抜け出しました。
そのときは広告で見かけた社員募集がきっかけでワラをもつかむ思いでしたが、ネット社会の現在は転職支援サービスが充実しています。
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さまざまな情報を見逃さないようにするため、転職サイトや転職エージェントは複数登録するのがコツです。
転職活動中は、親しい同僚であっても内緒にすることをおすすめします。スムーズに退職するためには転職先の採用が決まってから退職を申し出ることです。活動中なのに引き止め説得されると決心が揺らぐことがあるかもしれませんよね。
また、職場の繁忙期に辞めたり、人事異動が決まってから辞めたりするのは社会人としてのマナーが問われる場合があるので、タイミングはよく検討しましょう。
体調や家族の事情などに問題がなければ、現在の職場、転職先、そしてあなたにとってベストのタイミングを探る方が無難です。
【日本のおかしい労働環境】まとめ・個人の力を高めよう
政府が働き方改革と叫んできたものの、まだまだ日本特有のおかしな労働環境が残っているのが実情です。
社会や会社は変わりにくい。であれば自分が変わるしかない。そんな思いで僕はこのブログを立ちあげました。
スキルアップを図りながら、個人で稼ぐ力を身につける。これからの時代に欠かせない思考ですよね。
転職や早帰りの定着などで時間を確保できたら副業をはじめてみるのもおすすめです。僕も本業以外のスキルをみがき、会社に依存しない人生を目指していきます。