どうせお金のために働いてるだけ
一生給料をもらえるわけじゃない
職場の人間関係が疲れる
「仕事なんてどうでもいい」
心や体が疲れ切ってしまったとき、こんな風に考えてしまいますよね。
確かに仕事は人生のすべてではありません。家族や友人との時間、何より自分自身の心身の健康のため、仕事にすべてをささげ続けるのは本末転倒です。
婚活事業を展開する株式会社IBJ(https://www.ibjapan.jp/)が2019年に20歳~49歳の独身男女約700人に対して行った調査では、以下の通りはっきり結果が出ています。
仕事とプライベートのどちらを優先したいか
女性 仕事 13.7% プライベート 86.3%
男性 仕事 21.3% プライベート 78.7%
圧倒的にプライベートが大事ですよね
とはいえ、「仕事なんてどうでもいい」とまで思って適当に、投げやりに仕事をこなし続けても良いことはありません。
働く意欲がどんどん低下して、周囲からの評価にも影響し、さらに意欲が低下する悪循環に陥りかねないからです。
一生懸命働く人ほど「仕事なんてどうでもいい」と考えてしまうのは、会社に対する不満があるから。
適当、投げやりに仕事をこなして後悔しないために大切なのは、どうして「仕事なんてどうでもいい」と考えてしまうのかを振り返り、自分に合った対処法をとることです。
この記事では仕事なんてどうでもいいと思ったときに起こる弊害や、どうでもいいと考えてしまう背景を解説した上で、対処法を紹介します。
ぜひ参考にして自分自身が損をしてしまわないようにしてください!
仕事なんてどうでもいいと思い続けても良いことない
仕事なんてどうでもいいと思い続けると自分にとって良くない状況に陥る可能性が出てきます。
仕事への意欲が落ちるのはもちろん、周りからの評価も下がる。するとさらに意欲が落ちて評価も下がり、妬みやひがみがちな人になる。良いことがありません。
仕事への意欲が落ちる
仕事なんてどうでもいいと思い続けていると、自然な成り行きとして目の前の仕事に対する意欲が急速に落ちてきます。
意欲の減退は以下のような結果を招きます。
- 作業の効率が落ちる
- 納期に間に合わない
- ミスが続く
生産性が低下して仕事を終える時間が遅くなり、結果として自分自身の時間が奪われる。そしてさらに仕事への意欲が低下するー。こんな悪循環は十分に想定されます。
周囲からの評価が下がる
仕事への意欲が落ちて生産性が落ちてくると、上司や同僚からの評価が落ちます。
「仕事なんてどうでもいいと思っているのだから周囲の評価もどうでもいい」
こう考えるかもしれませんが、評価の低下は報酬である賃金の低下あるいは伸び悩みにつながります。
生活があるから「仕事なんてどうでもいい」と思っても働いている。それなのに給料が減るとしたら、それは本末転倒ではないでしょうか。
妬みやひがみにつながる
仕事なんてどうでもいいと考えて仕事の手を抜いていると、一生懸命働いている世の中の人や成功している人たちを見たり聞いたりして嫉妬します。
「なぜあの人が評価されてるんだ」
「自分だけなぜうまくいかないのか」
こんなことをいつも考えるようになって人生楽しいはずがありません。
子どもにも悪影響
仕事なんてどうでもいいと考えて仕事がうまくいかなくなると、家族や子どもにも悪影響が及びます。
楽しくない仕事を終えて家に帰る自分を想像してください。明るく「ただいま」と言えるでしょうか。
ふとしたときに仕事のグチを家族や子どもたちに漏らしていないでしょうか。子どもたちはあなたの言葉をあなた以上に覚えています。
- 仕事は楽しいものじゃないんだ
- 会社に行くのは辛いことなんだ
- 大人になるとつまらなそうだな
こんな風に思わせては子どもたちに申し訳ないですよね。
「仕事ってつらそうだね」。僕は小学生だった娘にこのように言われてハッと思い、無意識で口から漏れていた仕事へのグチを一切言わないようになりました。
仕事なんてどうでもいいと考えるのは会社に対する不満から
仕事なんてどうでもいい。このように考えるのはあなたにとって良い状況とはいえません。そのような考えになってしまったら、その要因を分析するのが大切。
仕事なんてどうでもいいと考えてしまう要因は仕事そのものよりも会社にあることが多いものです。
一つずつ解説します。
評価制度があいまいで納得できない
SheepDog(東京)が運営するITツール比較サイトSTRATE(ストラテ)で行った人事評価制度への満足度に関するアンケートによると、「勤務先の人事評価に満足していますか?」との問いに対する回答は以下の通りでした。
人事評価に満足していないとの回答が46%と半数近くにも及んでいます。
一生懸命働いても正当に評価してもらえない
仕事の出来よりも上司と上手に付き合える人の方が優遇される
このような状況になると仕事なんてどうでもいいと考えてしまう人がいても仕方がない面があります。
まじめで優秀な人が埋もれてしまう恐れがあるので、本人にも会社にも損失です。
仕事の量に不安や不満がある
働くひとが不安やストレスを感じる要因として最も多いのは仕事の量についてです。
厚生労働省の「令和3年版労働安全衛生調査」(実態調査)によると、仕事でストレスとなっていると感じる主な項目は以下の通りでした。
仕事でストレスとなっていると感じる主な項目上位(複数回答)
仕事の量 43.2%
仕事の失敗、責任の発生等 33.7%
仕事の質 33.6%
対人関係 25.7%
会社の将来性 20.8%
仕事の量が多すぎると心が疲れて投げやりになる可能性がでてきます。
逆に仕事量が少なすぎるとやりがいが失われてやはりどうでもいいと思ってしまう可能性が高まりますよね。
人間関係に問題がある
仕事自体に意欲はあっても、一緒にはたらく上司や同僚との関係に問題があると仕事に対する見方も変わります。
- 上司の指示が細かすぎる・多すぎる
- 上司から適切な指導・助言がない
- セクハラ・パワハラがある
- チームワークがバラバラ
- 若手が入ってこない
- 退職者が多すぎる
あなたがいくら懸命に業務をこなしても周囲の環境で思い通りにいかないことが多くなります。
このような状態が続くと「仕事なんて……」と思ってしまうのも仕方がないかもしれません。
早期退職を促される社会で不安になる
2021年9月、サントリーホールディングスの新浪剛史社長が経済同友会のセミナーで「45歳定年制」を提言して波紋が広がりました。
大企業によるリストラがはじまる
人件費が上がる世代を切る考えだ
終身雇用を定着させておいて無責任だ
新浪氏の真意は「副業や転職も視野に入れて会社に依存しない生き方を模索するきっかけにしてほしい」というものだったようですが、世間の受け止め方は異なりました。
実際に45歳を区切りにして早期退職制度を取り入れる企業は増えています。
若いころに安い給料で働かせておいて給料が上がり出すころに切り捨てられる。このような考えになり、「仕事なんて……」とはかなさを感じた人は少なくないでしょう。
出世する人を見習いたいと思えない
社内の先輩に尊敬できる人はいるでしょうか。
「あの人のように働きたい」
仕事に不満があったり、同僚との関係で悩みがあったりしても、そう思える人がいるとふんばれることもありますよね。
でも出世している先輩たちを見ていると何かイメージが違ってみえることがありませんか。
- 若いころは上の人にも意見していたのに大人しくなった
- 上からの指示をそのまま現場に下ろしてくる
- 出世すると現場のことを見なくなる
サラリーマン生活も後半になると、上司の評価次第で自分のその後のポジションが決まるものだと悟ります。
もちろんもっと早くに気が付いている人もいるでしょうが、年を重ねるとより実感がわいてくるものです。若いころは尊敬できた人が年をへてそうは思えなくなってくるということはよくありますよね。
仕事なんてどうでもいいと思ったときの対策
仕事なんてどうでもいいと思ってしまったとき、そのままズルズル働き続けてもあなたにとって良いとは言えません。評価は下がり、賃金にも響き、意欲はさらに減退します。
そうなる前に以下の対策をとることをおすすめします。
対策1 割り切って働く
仕事なんてどうでもいいと思ったときにすぐできることは、仕事は仕事だと思いっきり割り切ることです。
上司からあなたに対する評価が期待に沿わないため意欲を失っているなら、会社からの評価はそもそも期待しない。
人間関係に問題があるなら人間関係にも期待をしない。
期待をしなければ裏切られたと感じることはありません
仕事量が多すぎて不安や不満を感じてモチベーションが下がっているなら、見える化や午前中の活用などで作業効率を上げることを考えてみましょう。
期待をしないとか自分を客観視することなどで心が軽くなってきます。ただ、割り切るだけではいっときのカンフル剤にしかならない可能性があります。
そのために考えるのが副業です。
対策2 副業で稼ぐ力を身に着ける
仕事なんてどうでもいいと思ってしまったとき、副業に着手することをおすすめします。
仮に「45歳で定年です」と会社から言われた場合、「そんなこと言われてもどうやって稼いでいったらいいか分からない」と思ってしまう人は少なくないでしょう。
終身雇用制が当然となってきた日本では、多くの人が会社は一生籍を置き続けるものという刷り込みがあります。
それはそれで忠誠心が芽生えて会社側には都合がいいものでした。
でも働くわれわれにとっては他の場所での稼ぎ方がまったく分からないまま年を重ねる不都合があります。
サントリーホールディングスの新浪剛史社長は「45歳定年制」が炎上した後に次のように言いました。
「1時間でも2時間でも副業を行うことでまず外で何がおこっているかわかる。『私がもっているこのノウハウがいきるんだ』ということもわかる」
マーケティング、IT、デザイン……。みなさんそれぞれさまざまなスキルを生かして会社に貢献しています。その能力を会社以外で活用してみることで、仕事そのものに対する意欲がわいてくることが期待できます。
新型コロナ禍でリモートワークがだれでも可能になり、在宅副業も簡単に取り組めることが分かりました。
自分の力を試してみることで、あなたの会社の価値にもあらためて気が付くかもしれませんよ。
対策3 転職で会社を変える
仕事は生活のため、スキルを上げるためなどと割り切って働いたり、副業を行ったりしても意欲の低下に歯止めがかからない場合は、転職で居場所を変える方法があります。
同じ職場にとどまってもストレスで心が疲れるだけになってしまっては良いことがありません。新しい環境を得ることで再出発することも考えてください。
その場合、ただ転職サイトを眺めるだけではなく、転職エージェントを活用することをおすすめします。
転職エージェントでは専門のアドバイザーがあなたのスキルや経験に沿った転職先を探してくれます。
履歴書に対するアドバイスや面接の日程調整など利用者にとってありがたいサービスがすべて無料で使えるのがうれしいですよね。
国内に2万社あるとされる転職エージェントで安心して利用できるところをピックアップしてタイプ別に分けました。ぜひ参考にしてください。
まとめ:仕事がすべてではありません
仕事なんてどうでもいい。
これは働き続けているとだれもが考えてしまうことです。
ですがそれによって自分が損をすることになってはもったいない。
働くうえでは何より自分の心と体の健康が一番です。その上で家族や仕事があるのですから。
仕事より自分そして家族です。会社には自分の代わりがいます。でも自分にとっても家族にとってもあなたの代わりはいません。
仕事が人生のすべてではない。むしろほんの一部です。転職が当たり前の世の中になってそのように考える人が増えました。
稼ぐ力を磨いて自分がいちばんいいと思える環境で働く。これがこれからの長い人生で幸せなことだなと改めて実感しています。