毎日の出勤がキツい
満員電車には乗りたくない
テレワークOKだったころが懐かしい
2020年から始まった新型コロナ禍でテレワークが一気に注目されましたよね。
でも最近は元の出勤体制に戻っている人は多いのではないでしょうか。
一度在宅勤務のすばらしさを経験すると、なかなか受け入れるのは難しい。そう思っていませんか。
NTTが2022年7月からテレワークを基本にする新制度を導入しました。でも、そのような動きはまだまだごく一部。
多くは以前の働き方に戻されているのが実態です
日本生産性本部が2022年1月に実施した 「働く⼈の意識に関する調査」(https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/8th_workers_report.pdf)では、テレワーク実施率は18.5%とこれまでの調査で最も低くなりました。2020年5月に 31.5%で最多となり、その後、幾度も新型コロナの感染拡大が続いたにもかかわらず、低水準で推移しているのです。
でもせっかく職場から離れた場所で働けることが分かった今、「場所にとらわれない仕事がしたい」。そう考えている人は多いでしょう。
結論は、可能です。本記事では、まず働く場所を選ばない仕事を紹介していきます。さらに、自由な場所で仕事ができるメリットとデメリットも解説。場所にとらわれない仕事で稼ぐために準備するポイントも整理しました。
家族の声を聴きながら、旅をしながら、あるいは一人で静寂の中にいながら働く。そんな暮らしを実現するためぜひ参考にしてください。
場所にとらわれない仕事11選
ブロガー・アフィリエイター
ブロガーやアフィリエイターは、主な収入源を運営するブログやアフィリエイトサイトに設置した広告からの収入とする人たちです。
パソコンやネット環境があればすぐに仕事ができますし、簡単な記事の修正や情報収集はスマートフォンがあれば可能です。
働く場所はほぼ関係ありません
広告収入は、サイトを閲覧した人が広告をクリックすると入ってくるクリック型と、広告をクリックした先の申し込みサイトから商品を購入したりサービスに登録したりすることで得られる成功報酬型があります。
クリックすると収入が入るタイプはGoogleアドセンスが代表例で報酬は低く、成功報酬型の収入は1商品につき数十円から数万円など幅があるのが特徴です。
ブロガーやアフィリエイターは場所を選ばず働ける大きなメリットがありますが、報酬が得られるようになるまでの道のりがとても長く、半年から1年以上かかるのが一般的になっています。
ジャンル選びに始まり、サイトの設計、商品選択、記事作成、ASPと呼ばれる広告代理店や広告主との提携審査など多くのハードルを超えなければなりません。
Google検索やSNSなどを通じて読者をサイトに呼び込むのも難しく、はじめる人も多ければ挫折する人も多い仕事です。
ただ、これらを乗り越えて稼げるようになれば、マーケティングやライティング、営業力など、場所にとらわれずに働くための幅広いビジネススキルが身につくことでしょう。チャレンジする価値はありますよね。
ライター
「働く場所にとらわれない仕事」という意味でのライターは、主にWebライターのことを指します。
新聞や雑誌など紙の媒体のライターと異なるのは、Webライターは一般的にネット上にある情報をあつめて分かりやすくまとめる作業をメインとすること。
つまり、パソコンとネット環境があればどこでもいつでも仕事ができるのです。
書いた成果物の主な掲載先はブログやアフィリエイトサイト。ブロガーやアフィリエイターの仕事の「記事作成」を請け負うのが主な仕事となります。
初心者のうちは「クラウドワークス」や「ランサーズ」といったクラウドソーシングサイトを利用し、大量にある仕事の中から自分にあった案件を探します。
クラウドソーシングに慣れた後、ツイッターやGoogle検索などで直接契約を獲得していくのが王道です。ただ、クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングからもらう仕事は1文字1円未満が多く、はっきりいうと疲弊します。
しかも実績が少ないうちは仕事をなかなか獲得できません(泣)
本ブログの記事は、1記事5,000〜7000文字が多いですが、記事を作成するのには何時間もかかります。これをもしライターとして書いたとしたら、最初のうちは文字単価1円未満が多いですから、もらえる収入は2,000〜3,000円にとどまりそうです。
ただ、熟練したライターになれば1記事5円、あるいは10円という報酬をもらえることもあり、独立してライター1本で食べていけるようになれる可能性は十分に出てきます。
動画配信者
ユーチューバーに代表される仕事です。広告収入を得ることを目的にYouTubeなどで動画を配信します。
撮影や編集はスマートフォンやパソコン、ネット環境があればどこでもできる場所を選ばない仕事ですね。
広告収入を得られるようになるのはかなりの時間を要する上、動画配信だけで生活するには何万人というチャンネル登録を確保しないといけないハードルの高さがあります。
ただ、積み上げた動画が後々自分の資産になるうえ、何より自分の裁量で大きく稼げる夢もあります。焦らず戦略立てて、地道に努力できる人におすすめです。
動画編集者
撮影された動画を編集する作業に絞った仕事です。
動画配信者や企業などから提供された動画素材の一部をカットし、音声や字幕などを入れてエンターテイメント性を追加します。
動画編集ソフトの扱いに慣れる必要がある上、比較的性能が高いパソコンも必要になるため、初期投資は必要です。作業は長時間化しやすく、画面を見つけて集中することも求められるため、体に負担がかかりやすいデメリットもあります。
ただ、会社に出勤したり、定時の作業が求められたりすることは少ないのが最大のメリット。自宅を中心に作業したい人にはおすすめの仕事ですね。
プログラマー
プログラマーはITエンジニアの仕事のひとつです。システムエンジニア(SE)が設計したアプリやWebサイトの制作、データ整理などを行う仕事で、情報をまとめたり、作業を自動化したりします。
パソコンやネット環境があればできますが、プログラミング言語の習得などには一定の時間がかかります。入門レベルで200時間、仕事で使えるレベルには1,000時間要するとも言われます。
1,000時間と聞くと途方もなく感じますが、1日3時間を使ったとして月に90時間。約11か月です。
デジタル社会はさらに進展していきますので将来長く使えるスキルとなる可能性を考えれば、挑戦する価値はあるのではないでしょうか。
Webデザイナー
Webデザイナーは、ネット上にあるWebサイトの企画やデザイン、制作を行う仕事です。Webクリエイターや、ホームページデザイナーと呼ばれることもあります。
企業や官公庁のWebサイトの場合は広報や宣伝活動に使うことが多く、デザイン的なスキルはもちろん、マーケティングの知見が求められる仕事になります。依頼者の要望や狙いをしっかり把握するコミュニケーション力も必要です。
html、CSSといったプログラム言語やイラスト・デザイン作成ソフト、Photoshopなどの画像編集ソフトなどが使えるスキルは必須となります。
依頼者とのやり取りはリアルで行ったり、日中であったりすることが多くなりますが、作業自体は時間と場所を選ばないで進めることが可能ですね。
Webマーケター
Webマーケターは、名前の通りWebを活用してマーケティングを行う仕事です。
ブログやホームページといったWebサイトへの流入経路や滞在時間、回遊率などのデータを分析、検証し、閲覧者数や登録者数、サイトを通じた商品・サービスの販売を増やします。
マーケティングの知識はもちろん、活動にはSNSを使って売り上げアップにつなげる活動も含まれるなど、さまざまなツールを使いこなすスキルも求められます。
Webマーケターの仕事は、パソコン一台とネット環境があれば完結できます。顧客らとのやり取りはSlackやChatwork、zoomといったITツールで足りるため、完全リモートが可能です。
コンサルタント
コンサルタントと言えば、顧客との対面が必須で「場所にとらわれない仕事」とは遠いイメージがありますが、仕事内容によっては自由な場所で働くことが可能です。
- ITコンサルタント 情報システムやソフトウェア、アプリの企画や開発などに助言する
- Webコンサルタント WebサイトやSNSなどインターネット経由の集客のアドバイスを行う
- 経営コンサルタント 経済社会環境を踏まえたうえで企業の中長期的な経営計画の立案をサポートする
たとえば以上のようなコンサルタント業務は、毎回必ずしもリアルで行う必要はありません。コンサルタントの知識、経験とパソコンがあれば成立するものであり、実際にコンサルタント業界ではテレワークが積極的に取り入れられているようです。
せどらー
せどらーは、商品を仕入れて販売する「せどり」をビジネスで行う人です。
仕入れは、リサイクルショップや家電量販店などのリアル店舗、あるいはメルカリやラクマといったフリマサイトなどネット経由で行います。
店舗を訪れる必要性や、ネットで仕入れた商品を受け取るため一定時間自宅などにいる必要があるほか、商品の発送手続きもあるため、完全テレワークは難しいかもしれません。
しかし、商品を仕入れてから販売するまでの作業はパソコンとネット環境があればどこでも可能です。
せどりはすき間時間を活用してきる上、商品を安く仕入れて高く売るという商売の基本を体現するビジネスです。計画立てて行動できる人におすすめです。
イラストレーター
イラストレーターは、広告会社や出版会社などの企業や個人から依頼を受けてイラストを描く仕事をする人です。
パソコンやタブレットにダウンロードしたソフトウェアを使って描くデジタルアートが主流で、イラストの販売はココナラ、クラウドワークス、ランサーズなどインターネット経由で可能です。「場所にとらわれない仕事」として人気が高まっています。
個人の制作スキルが上昇を続けているため競争ははげしくなっていますが、デジタル化の進展は加速していきます。需要は高まり続けていくでしょう。
投資家
株や仮想通貨などの投資も場所にとらわれない仕事です。
パソコンやネット環境があれば可能になるのが大きな魅力。不動産投資も物件確認や売買時以外の管理運営は必ずしも現地にいかなければならないことはありません。
ただ、知識と十分な初期投資の資金を用意することは不可欠です。常に値動きを意識する必要があるため片手間というわけにはいきませんよね。
場所にとらわれない仕事のメリット・デメリット
メリット1 満員電車に乗らないですむ
多くの人にとって場所を選ばず働けるいちばんのメリットは、通勤電車に乗らずにすむことかもしれません。
朝から満員電車にぎゅうぎゅう詰めにされて、1時間後に職場につくころはヘトヘト。あるいは仕事終わりで疲れている中で再びぎゅうぎゅう詰めになって家につくころに力尽きる……。そういう経験がある人も多いでしょう。
転職サイトのマイナビ転職が2021年に行った調査(https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/datalabo/21/)では、通勤時間を「無駄な時間」と選んだ人は20、30、40代で1位となりました。通勤に長年慣れた50代以上では「切り替える時間」に次ぐ2位です。
- 家事や睡眠に充てられるはずの時間だから
- リモートでもできる仕事だから
- 不快な空間に閉じ込められるから
以上のような内容が無駄な時間とみる理由に挙げられています。
自宅や近所のカフェなどで電車に乗らずに働ける環境をつくれたら、すばらしい毎日を送れそうですね。
メリット2 好きな場所に住める
ほぼ全てのサラリーマンは、東京に会社があるから首都圏に住んだり、大阪に会社があるから関西に住んだり、札幌に会社があるから北海道に住んだりします。
通勤が前提となっているので当然ですよね
ところが場所にとらわれない仕事に就いていれば、全国どこに住んだっていいのです。打ち合わせや会議はzoomで可能だし、集客や交渉もオンラインでできます。
NTTグループは2022年7月、3万人規模の主要7社の従業員にテレワークを導入しました。まだまだ数少ない動きですが、流れは確実に広がるはずです。
大企業に勤めていながら好きな場所に住める時代になったとき、「まだ好きな場所に住めないの」と言われているかもしれません。
メリット3 自由な時間が増える
場所にとらわれない仕事の多くは、自分の裁量で作業を進められます。つまり、自分で自由な時間を生み出せるのです。
子どもたちが学校や塾に行ったり、友達と外遊びしたりしているときに集中的に仕事をこなす。赤ちゃんが寝付いた夜に作業を一気にすすめていく。
家族とすごしたり、趣味を楽しんだり、運動で健康を維持したり。場所を選ばない仕事をすることで得られる時間を有効活用していきたいですよね。8時間労働も結構キツイですしね。
ただ場所にとらわれない仕事で注意しないといけないのは、作業を大量に抱えて1日中ひたすら仕事に追われる可能性もあることです。
こなせる量と受ける仕事のバランスをとっていきましょう。
メリット4 人間関係のストレスが減る
場所を選ばない仕事をしているとリアルで人と会う機会が激減するので、人間関係のストレスの多くから解放されます。
日本労働調査組合が2021年に公表した労働調査(https://nichirou.com/3810)によると、「職場の人間関係に疲れて悩んでいる」との回答が16.5%、「職場の人間関係にストレスを感じている」が12.7%となりました。3割近くの人が人間関係にストレスを感じている実態が浮き彫りになりました。
そして、「良好」との答えが32.1%だった一方、「職場の人間関係を理由に退職、転職を検討したことがある」人が58.5%もいるのです。
職場間の微妙な関係は時間や人事異動などとともに解決する場合も多いですが、悩みを抱える人が多いのも確か。リアルで会わなくてすめば、こうした仕事と直接関係がない悩みも減りそうです。
デメリット1 稼げるようになるまで時間がかかる
場所を選ばず働く仕事のメリットは多い一方、その仕事一本で生活できるようになるまでには時間がかかります。
本記事で挙げた場所にとらわれない仕事の11選はいずれも魅力的な仕事ですが、どれも一定の知識やスキルが必要です。
経験がない分野の仕事を始める場合は、副業から小さく取り組んだり、最初はもうけることを考えないで経験を積むことに特化したりするなどの決意が求められます。
本業が忙しくて副業なんかやっている時間がない人は、下記の記事を参考にしてみてください。少しでも早く帰り、1時間でも2時間でも勉強や副業に使うだけで将来が変わりますよ。
デメリット2 収入が不安定になる
場所にとらわれない仕事だけで暮らすには、フリーランス、個人事業主として自分で仕事を獲得する営業力が求められます。いくら技術があっても営業しないと仕事は入ってきません。
日本政策金融公庫の「フリーランスに関する実態調査(https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/sme_findings180322.pdf)」(2018年)によると、「将来の生活の不安を感じているか」という問いに対し、不安に感じる正社員は4~5割だったのに対し、フリーランスは6割近くが不安に感じていると答えています。
収入が安定するかどうかは自分次第。「運」ももちろんあります。このため軌道に乗るまでは収入は不安定。前項で指摘したように、まずは副業ではじめてみて徐々に本業より割合を増やしていくのがおすすめです。
デメリット3 自己管理する力が必要
場所にとらわれない仕事の場合は自分1人で働くことがほとんどですので、自己管理できる能力が必要です。
会社で勤めていれば、良くも悪くも上司や同僚に気を使いながら働きますよね。周囲の目がある意味自己管理を促してくれます。
裁量があるのは、なまけようと思えばいくらでもなまけられることの裏返し。自分を律する意思が不可欠ですね。
デメリット4 孤独を感じる
新型コロナで普及したテレワークで指摘された課題のひとつが社員が孤独を感じることでした。
たとえば1人暮らしの在宅勤務では、1日中パソコンとにらめっこして、気付けばほとんど声を発しないこともありそうです。
天気がよければ散歩する。夜は友人と食事にいく。仕事仲間に電話してみる。少し意識するだけで孤独は避けられそうですね。
場所にとらわれない仕事をするための準備
PC・ネット環境を整える
場所にとらわれない仕事をするにはパソコンとネット環境は不可欠です。
パソコンは、処理速度に影響するCPUや、作業内容を一時的に記録するメモリ、データを保管するストレージといったスペックに差があり、どれを買うべきか迷います。
ただ、動画編集など高いスペックを必要とする作業をのぞき、ライティングやブログを作成するなど基本操作のみなら、新品でも10万円せずよいノートパソコンが手に入ります。
はじめから大きな投資をするよりは小さくスタートするのがおすすめ。中古品にチャレンジする手もあります。
副業をはじめる
小さく始めるなら副業からスタートするのが基本です。
本業が残業続きだったら定時帰りを徹底する。グチばかりになる飲み会には行かない。なにより朝はこれまでより2時間早起きして朝活をする。これだけでがらりと変わります。
最初は本を買ったり、ネット上の教材を買ったりして自己投資が先行しますが、焦らずコツコツ進めていきましょう。
スクールに通う
稼げるようになるまでのスピードを重視するなら、専門のスクールに通う方法もあります。
数万円、数十万円の費用はかかりますが、独学で進めるより早く収益化することが期待できますよね。
まとめ:場所にとらわれない仕事はさらに人気に
ここまで読んでいただきありがとうございます。
場所にとらわれない仕事は現代人にとって理想かもしれません。
新型コロナ禍で在宅やカフェでも働けることが十分に証明されました。テレワークという新たな武器を活用しない手はありませんよね。
副業で小さく始めるにも、本業がブラック企業でどうしても忙しいなら、転職してホワイト企業に移る方法もあります。
忙しくて転職についてゆっくり考えられない人でも、転職エージェントなら専門のアドバイザーがあなたの経験や知識をふまえた分析をしてくれて、向いている仕事や業界が分かりやすくなります。
その過程で、どんな副業が合っているのか見えてくるかもしれません。登録、利用は基本無料なので活用してみる方法もありますよ。
今回は以上です。ありがとうございました!