きょうも残業が終わらない
仕事がどんどん積み上がる
帰って子どもの顔が見たいのに
この記事では、「山のような仕事が目の前にあっていつ終わるかわからない」「仕事が終わるとは思えない」。こんな泣きそうな悩みを抱える方に向けた対処法を解説します。
僕も大量の仕事を課せられて絶望しかけたことがあります。20代だった当時は転職する道を選んで好転しましたが、40半ばをすぎた今振り返ると、別の方法でうまくやり過ごす手もあったと思えるのです。
ここでは、仕事が終わらなくて不安で泣きそうなときに考えることとして以下の内容をみていきます。
仕事が終わらない原因はあなたが抱え込んでしまっているから
不安を和らげるには割り切りが大切です
終わらないなら環境を変えるのも手段です
この記事を読めば、辛いだけの気持ちが晴れて前向きになれます
終わらないほどの仕事を抱えてしまうのは、あなたがいい人だからです。
このような場合、見方を変えることで今の仕事にさらに励む、あるいは環境を変えて別の道に進む。そんなきっかけになるのでぜひ参考にしてください。
仕事が終わらない原因
まずは仕事が終わらないと感じる原因をみていきます。
仕事が終わらないと感じる原因は次のことに当てはまるはずです。
- 単純に量が多い
- 計画的ではない
- 抱え込んでいる
ひとつずつみていきましょう。
単純に量が多い
とても単純な理由に見えますが、あなたに割り振られている仕事の量が多いために終わらないということです。
職場が人手不足だから1人当たりの仕事量が増える場合もあれば、単純にあなたが同僚より頼りにされているから仕事がたくさん振られてしまうこともあるでしょう。あるいは嫌がらせで多く仕事が割り当てられているケースもあるはずです。
職場が人手不足の場合は、あなたが成長企業にいる場合なら、いずれ人材が増えて緩和される可能性があります。しかし、単純に衰退産業に属していて人手が増える見通しが立たない場合は、同じ状態が続く恐れがあります。
あなたが同僚より優秀だから仕事を多く振られてるケースは、仕事の分担や配分がおかしいということです。仕事ができる人ほどこの状態に陥りやすいですよね。適切な目配りができるバランス感覚がある上司が必要です。
嫌がらせで仕事が多く振られるのは論外ですね。いますぐ対処を考えましょう。
計画的ではない
仕事が時間通りに終わらない理由のひとつに計画的に進められてないことも考えられます。
これは必ずしも働く人に原因があるものではありません。職場環境や同僚、上司の影響で計画的に進めたくても進められないケースもあります。
マニュアルが整備されていない。同僚が雑談好き。上司が思い付きで仕事を振ってくる。いろんな不都合が重なることもあるでしょう。
計画的ではない仕事のやり方だと、単純作業にばかり手間がかかって大切な仕事は後回しにされたり、社員の間で仕事量に差が生じたり、さまざまな障壁が出てきますよね。
抱え込んでいる
仕事辞めた方が良いでしょうか? 仕事終わらないです。2ヶ月たったのですが、たまっていくばかりで仕事終わらないです。もうしんどいです。相談する時間もありません。
Yahoo!知恵袋
Yahoo!知恵袋で「仕事 終わらない」で検索するとこのような悲鳴のような相談が出てきました。
1人で仕事を抱え込みすぎて仕事の終わりが見えなくなっていることがよくあります。
周囲に仕事を振るのが申し訳なく感じたり、作業を頼むのが面倒に感じたりしますよね。
僕自身にも特に若いころに覚えはあります
あるいは同僚から頼まれた仕事を断れずに引き受けてしまっていませんか。自分の仕事だけでなく他人の仕事も受けてしまう。それによって頼られてまた仕事が増える。仕事を抱え込むことでそんな負のループに陥っていないか振り返ってみましょう。
仕事が終わらないときの不安を和らげる方法
仕事が終わらないと感じるとき、僕たちは不安な気持ちに襲われて焦りが募ることがあります。
対処法を解説する前に、まず仕事が終わらないことへの不安を和らげる方法をみてみましょう。
終わらなくて当たり前と割り切る
単純に仕事量が多いなら、終わらなくて当たり前と割り切ります。
仕事量に比べて早すぎる締め切りが設定されているとしたらそれは別の問題です。
そもそも休憩時間を除く1日の労働時間は、労働基準法で8時間までと決まっています。会社が従業員に残業をさせるのは労使協定などの条件を満たすことで可能になりが、長時間を前提にした仕事の割り振り自体は異常なことだという認識をもつべきです。
時間内に仕事が終わらないのは労働者の責任というよりも、会社側の責任である可能性が高い。そう考えることが大切です。
声にして出す
特に大声を出すことは効果大きいと指摘されています。
お腹の底から声を出すと横隔膜が動きます。横隔膜が動くと自律神経が刺激され、交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズに行えるというのです。
不安になるのは交感神経が優位になるから。リラックスに必要な副交感神経の働きが低下している状態なので、ここは横隔膜を動かして副交感神経を活性化させましょう。
車やカラオケ、枕に顔をうずめるなど、大声で不安を和らげられるのは結構お手軽だと思いませんか。
運動をする
運動でストレス緩和につながるセロトニンやエンドルフィンの分泌を促します。
仕事で忙しいのに運動なんてできないよ
こう感じる方もいるでしょう。確かに休日は疲れて寝ていたいのに運動なんで無理と思いますよね。
ところが、ジョギングやウォーキングのような同じリズムをくりかえす運動は幸せホルモンの一つであるセロトニンを活性化させると言われています。
いつもより30分早く起きて好きな音楽を聴きながらウォーキングすることで、生産性が高まる可能性がありますよ。
運動は、息が上がるくらいの早歩きや軽いスポーツなら、1週間に150分ほどが推奨されています。1日にすると20~30分ほどですね。
参考URL=http://www.kameda.com/patient/topic/sports_medicine/05/index.html
十分睡眠をとる
ストレス解消には睡眠が最も効果的です。
そもそも睡眠不足こそビジネスパーソンの敵です
仕事や深酒などで睡眠時間を削ってしまうと、ストレスが溜まる一方になるという経験はありませんか。うつ病や不眠症といった悪い状態にもつながりかねません。
良い睡眠には、深い眠りの状態となるノンレム睡眠を増やすことが重要になります。ノンレム睡眠は眠りが浅いレム睡眠と異なり、疲労回復効果が高まります。
ノンレム睡眠を増やすにはメラトニンと呼ばれるホルモンの分泌を促すことがポイント。就寝前のテレビやスマホのような刺激を受ける習慣を避けましょう。
参考URL=厚生労働省「e-ヘルスネット」
仕事が終わらないときの対処法
仕事が終わらないときの対処法は次の4段階が考えられます。ひとつずつ解説します。
- やるべきことを書き出す
- できることからコツコツ進める
- 思い切って予定を入れてしまう
- 周囲に応援を求める
やるべきことを書き出す
仕事が終わらないと不安になるのは、ゴールが見えないためではありませんか。まずは自分が抱えている仕事を紙に書き出して目に見える状態にすることをおすすめします。
仕事が増えてくると、作業を進める順番によって効率が変わるケースが多くなります。
たとえば、アイデアを練ったり、文章を書いたりするクリエイティブな作業の場合、一般的にあたまが疲れていない午前中や仮眠後が最適です。一方で、機械的な単純作業は夕方や夜など脳や体が疲れているときに向いているでしょう。
待ち時間が発生する仕事を軸にこなせば、その待ち時間の最中に機械的な作業をこなすことも可能です。
紙に自分が抱えている仕事を書き出すことで、順番や手順を整理して生産性を高められるのです。要領の良い人はみなやっています。
できることからコツコツ進める
やるべきことを書き出したら、コツコツ作業を進めます。その際、大切な仕事を早く終わらせるために優先順位をつけましょう。
上司や取引先に指示された締め切りや納期に間に合うように手順を練るのが大切です。
手順を練る上でポイントとなるのが、「重要度」と「緊急性」の2つです。
- 優先順位1位 重要度高い 緊急性高い
- 優先順位2位 重要度低い 緊急性高い
- 優先順位3位 重要度高い 緊急性低い
- 優先順位4位 重要度低い 緊急性低い
考えられるのが上記の順番で仕事を進めることですよね。少し注意すべきなのは3位にある「重要度は高いけど緊急性が低い」仕事です。
たとえば今進めているプロジェクトの改善点をまとめて実行することや、商品やサービスの品質向上などがあります。
目の前の仕事が最優先になりがちですが、重要度が高く緊急性が低い仕事を後ろ回しにしすぎると、のちのち自分の首を絞めることにつながりかねません。
余裕があるときほどサボらず取り組むことが、未来の自分を助けてくれますよね
思い切って予定を入れてしまう
Yahoo!知恵袋に以下のような質問がありました。
仕事が終わらなかったら残業してするべきですか
そのまま残して帰るべきですか
Yahoo!知恵袋
「仕事が終わらなかったら残業すればいい」。こんな考えは危険です。
時間意識の欠如で仕事が終わらないケースも多いものです。何が何でも時間通りに終わらせるという決意が生産性向上につながることがあります。
時間通りに終わらせるという意識を維持することが難しいなら、思い切って終業後の予定をいれてしまうことです。大切なのは時間配分を実現するために努力する習慣です。
精神科医で作家の樺沢紫苑さんは著書「神・時間術」で、「制限時間仕事術」を提唱しています。
人は追い込まれることで脳内で「ノルアドレナリン」が分泌される。そしてノルアドレナリンは脳を研ぎ澄ます効果があるのです。この現象が作業効率を大幅にアップさせるというわけです。
応援を求める
仕事が終わらない原因のひとつに、1人で仕事を抱え込んでいることがありました。努力次第で仕事を終えられることもありますが、そればかりでは組織の意味がありません。
周囲を上手に巻き込むのも大切なことです。困ったときはお互いさまです。
人にものを頼むのはとても面倒なことかもしれませんが、あなたが楽になることは家族や同僚にも好影響を及ぼします。
あなたが早く帰ることで家族の家事が楽になり笑顔が増える。あなたに余裕ができることで組織が円滑に回る可能性が高まるのですから。
1人で抱え込むのが習慣化しているならすぐに周囲を頼るという合理的な考え改めてください。
仕事が終わらないなら環境を変える
仕事がどうしても終わらない。不安が和らぐことがない。仕事が終わらず不安が止まらない原因と対策を把握して、実行していても現状は変わらないことは当然あります。
自分がいくら努力しても周囲の状況や会社の環境で変化できないなら仕方がありませんよね。
そのような場合は自ら動いて環境を変えることです
断る勇気も大切です
仕事が多過ぎるけど断れない。このように考えて悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
嫌われたらどうしよう
仕事がしづらくなったら嫌だな
評価を下げられると困る
断り方に少し注意することでこれらの心配を軽減できます。あなたに断られると相手も困るかもしれない。それが本意ではないなら、条件を変えることなどで対応できるか確認します。
問答無用で「無理です」というのも難しいですよね。たとえば、仕事を頼んでくる相手に配慮しながら、理由を添えて現状では仕事を受けるのは厳しいことを伝えます。
- 明日中ではなく今週中までなら仕上げられます
- すべてではなく〇〇の範囲なら対応できます
たとえばこのように条件を緩和することなどを検討してはどうでしょうか。
また、上司があなたが抱える仕事量をきちんと把握せずに仕事を振ってくるケースもあります。自分が今どれほどの仕事を抱えているのか。その点を示した上で「今は対応することが難しいです」とはっきり伝えることも大切な仕事術です。
転職の検討も選択肢
切実な状況を説明しても理解を得られない状態が続くなら、その職場に見切りをつける頃合いかもしれません。
転職支援サービスのホームページを眺めると膨大な仕事が表示されます。
転職支援サービスには、気軽に転職先を探せる転職サイトと、専門のアドバイザーが履歴書添削や面接対策などで支援してくれる転職エージェントの2種類ありますが、その両方の機能を持つdoda(デューダ)には約16万件もの求人情報が登録されています。
\エンジニア求人が豊富なエージェント/
今の仕事を続けることに不安が大きくなってきたらこうした転職支援サービスのページを眺めるなどで転職に関する知見を少しずつ増やし、「いつでも辞められる」という自信を深めていくことをおすすめします。
仕事が終わらないなら「いい人」は卒業しよう
仕事が終わらない不安で泣きそうな状態は普通ではありません。
あなたに仕事が集中しているのはあなたが「いい人」で仕事をこなせる力がある人だからです。
頼られることは決して悪いことではありませんが、それによって残業や心身の疲れで大切な家族との時間が奪われていませんか。そのような状態が続くのはもったいない。
仕事が終わらないとなきそうならただの「いい人」は卒業しましょう。たいせつな自分自身を守るのが、結果的に良い仕事をするコツですよね。