仕事をやってもやっても終わらない
なぜか私だけ仕事を押し付けられる
やればやるほど仕事が増える。この状態を経験したことがある人は少なくないはずです。会社員をしていると、バランスよく仕事が配分されることは少ないものです。
仕事をすればするほど増えていく人は、周囲からの評価や自分のスキルが上がる半面、残業やストレスが積み上がり、自分や家族の生活に支障が出る恐れがあります。
この記事では、仕事をどんどん引き受けてしまう人のメリットやデメリット、辛くなったときの対処法を解説します。
仕事は心や体を壊さない範囲でこなすのが一番です
会社に自分のすべての時間をささげるよりも、家族との時間や趣味の時間、そして個人で稼ぎ続けていける力を磨く時間にあてることで、自己肯定感が上がります。本業への向き合い方も変わって成果や評価が上がる可能性もありますよ。
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やればやるほど仕事が増える人の特徴6つ
やればやるほど仕事が増える人の特徴を6つ解説します。どんどん仕事が増えていく人の特徴を一言で言えば、ほかの人より頼りになることです。ここでは頼りにされがちな人の特徴を6つ紹介します。
誠実・まじめ
仕事をこなせばこなすほど、どんどん業務が増える。どんどん仕事が増える。すみません、愚痴っぽいかもしれないので、嫌な方はスルーしてください。仕事が単純に増えても仕事をサボるという選択肢は、自分の性格上選べないし、お客様に迷惑がかかる。(中略)とにかく、仕事をこなしたらさらに新しい業務を任され、しかも新規事業も任され、新しい契約をとり…。上司はお飾りで何もしないし…。で、本当に疲れてしまいました。(以下略)
Yahoo!知恵袋
頼られる人の一番の特徴は超がつくほどのまじめさです。頼まれたこと、やるべきことを途中でやめることができない。良い意味でサボる選択肢を選べないことです。
管理職は仕事を振るときに次のように考えます。
この人に頼むと適当にこなされてしまいそう
この人ならしっかり仕上げてくれるだろう
結局は上司が完成度や遅れの責任を取る必要があるので、一定のレベルを期待できる人にお願いしてしまいます。
まじめな人は「また自分にきた」と思いつつ、引き受けてしまい、仕事のバランスがおかしくなってきます。
要領が良く仕事をこなせる
要領良く仕事をこなせる人は、仕事を早く効率的に終わらせるため、上司や同僚から信頼されます。このためどんどん仕事が増えてくるのです。
逆に要領が悪い人は、どんなにまじめで一生懸命な人でも、仕事が遅く非効率になります。
- エクセルなら瞬時に終わる計算に計算機を使ってしまう
- 締め切りが先に来る仕事より後の仕事を進めてしまう
- 時間がかかる仕事に先に手を付けて疲弊してしまう
この状態が変わらないと周囲は仕事を頼みにくい。結果として要領が良い人に仕事が集中することになります。
人柄が良くて頼みやすい
仕事は上司や同僚が頼みやすいと思う人から増えていきます。ちょっと面倒な仕事を頼んだとき、
イラつきながら仕事をする人と、笑顔で受ける人のどちらにお願いしたいでしょうか。
答えは明らかですよね。
仕事をお願いする側に回ってみると、忙しそうだとか難しそうだとか考えて、意外と部下に頼むのをためらう場面があります。
そんなとき、笑顔で受けてくれるとホッとします。でも、良い人ばかりが大変な思いをする事態は避けなければいけません。
周りに気遣いできる
他人に気遣いができる人のところには仕事が集まってきます。
率先してプロジェクトを遂行し、細かい部分にまで注意を払い、同僚や上司とも円滑なコミュニケーションを保つことができる。
気遣いできる人は関係者のニーズに耳を傾け、理解することで、より良い仕事に結びつく可能性も高まります。他社への思いやりもあるので仲間から信頼され、尊敬される存在になるでしょう。
気遣いができる人は、できない人に比べて、大きな成功を収めることができます。一方で、会社員の場合は一人に仕事が偏る恐れがあるので注意が必要ですよね。
成果が期待できる
やればやるほど仕事が増えるのは、良い成果が期待されているからです。
- 資料作りで間違いが少ない
- 斬新な企画を提案してくれる
- 修正の必要がない文章を書く
いくらまじめでも、仕事が早くても、良い人でも、成果がイマイチならそこまで仕事は増えません。
やればやるほど仕事が増えるのは、できる人ほど仕事が増えることの証明でもあります。
人に頼むのが苦手
仕事がどんどん増えてくる人は、自分ひとりで仕事を抱え込みがちな人です。
だれかに仕事を頼むのが苦手な人は
- 人に気を使いすぎる
- プライドが高すぎる
- 評価を気にしすぎる
といった傾向があります。
「あの人も今いそがしいから」
「自分でなんとか仕上げてみせる」
「人に頼むと能力が低いと評価されそう」
こうした心理が働いて人に仕事を振ることができなくなります。
やればやるほど仕事が増えることのメリット
会社員ではやればやるほど仕事が増えるのは不本意に思う人もいるかもしれませんが、メリットとなることもあります。それは仕事をやればやるほどスキルが上がり、人脈が増え、結果として評価も上がっていくからです。
スキルが上がる
とにかく仕事をこなすことでスキルが上がります。営業の仕事なら売り込み先が増えるほどケースに応じたアピールが可能になり、ライターなら書けば書くほど知見が深まり、表現力にも磨きがかかります。
仕事をするほどスキルが落ちるということはないのが普通です。
たくさんの企業経営者や幹部に取材してきましたが、とにかく量をこなすことの大切さはどんな仕事にも通じます。
人脈が増える
仕事をたくさんこなしていくと、通常、社内外の多くの人と接します。この過程で得られる人脈というメリットはビジネスをする上で非常に貴重です。
社内外問わず、困りごとがあったときにアドバイスを求めたり、話の中でヒントが眠っていたり、自分だけでは得られない気付きを得ることができます。
社外の人の場合は新たな取引先を紹介してくれる可能性だってありますよね
ぼくが長く続けたライターの仕事では、取材で知り合った人との話が、別の記事のヒントになったり、だれも気付いていないアイデアを生むきっかけにもなったりします。
たくさんの人脈があるライターは、たとえ文章上手でなくても記者としてプロフェッショナルな仕事ができる可能性があるのです。
評価が上がる
仕事をやればやるほどスキルが上がり、人脈が広がることの結果として、会社からの評価が上がります。
評価が上がると昇格や昇給もしやすくなります。評価が高まれば仕事に対する意欲も強まり、さらに仕事に励んで結果も次々出てくるかもしれません。
やればやるほど仕事が増えることのデメリット
やればやるほど仕事が増えることにメリットはありますが、メンタル面ではデメリットが多く、見過すことができません。
ここでは3つに絞って解説します。
残業が増える
やればやるほど仕事が増えると定時では終わらず残業が増えるのがデメリットとなります。
転職エージェント大手doda(デューダ)が2022年1月に公表した「90職種別の残業時間ランキング」によると、日本の残業時間の平均は月20.8時間でした。
月に20日間ちょっと働くとするとちょうど1日1時間の残業となります。
「意外と少ないかも」
「1日1時間なら問題ない」
こう感じる方も多いのではないでしょうか。
職種別に見ると残業が少ない仕事と多い仕事の傾向が分かります。
残業時間が少ない職種の上位
- 秘書/受付 10.5時間
- 医療事務アシスタント 10.5時間
- 営業事務アシスタント 11.1時間
残業時間が多い職種の上位
- 設計監理/施工監理/コンストラクションマネジメント 38.3時間
- プロデューサー/ディレクター/プランナー(出版/広告/Web /映像関連) 32.5時間
- 施工管理 31.8時間
以上のように残業時間が多いのは専門性が高い職種です。
専門性が高いため、だれかに代わってもらうのが難しい。なので、やればやるほど仕事が1人に集中してしまいます。
残業代をもらえることにメリットがある場合はいいのですが、残業代がしっかり出ない、あるいは時間を奪われるのが辛い人には大変なデメリットです。
専門性に見合った賃金が得られていれば納得できるでしょうが、残業が多い割に給料が少ないと感じてる場合は転職サイトなどで同じ職種の賃金相場を確認するのがおすすめです。
ストレスがたまる
仕事がどんどん増えていくことによるデメリットによるストレスの増加が見過ごせません。
ストレスは、心身に対する負担やプレッシャーを感じる状態です。仕事がどんどん増えると、時間や気力が追いつかないと感じてストレスが増えます。仕事以外の時間、家族との団らんや趣味を楽しむことが難しくなり、心の負担が重くなってます。
米国心理学会の調査によると、ストレスの増大は、免疫力の低下、消化器系の問題、疲労などの深刻な健康リスクにつながる可能性があることが分かっています。
メンタル面でも、ストレスによってうつ病や不安神経症の症状が出たり、長期的な治療が必要になったりする恐れも指摘されます。
やればやるほど仕事が増えるとき、ただ仕事をこなすことだけに向き合うのは危険です。健康的な生活を送ることは、ストレスの影響を軽減するために重要です。
仕事・会社が嫌いになる
やればやるほど仕事が増える状態になると、仕事や、職場、会社のことを嫌いになる恐れがあります。
激務に追われ、そんなことはないのに自分の役割を十分に果たせなくなったと感じてしまい、仕事から喜びや刺激を得られなくなってしまう可能性があるのです。
長時間労働や過酷な業務、感謝の気持ちの欠如は、心と体の健康に悪影響を及ぼします。生産性の低下、不満の蓄積につながるでしょう。会社や管理職は、仕事量と働き手のリソースのバランスを常に意識しないといけません。
人手不足なら人材確保に力を入れたり、従業員教育に力を入れて全体のレベルをアップさせたりする努力は会社側の責任です。
仕事が増えてガマンできないときの対処法
やればやるほど仕事が増えてガマンできなくなったときの対処法を紹介します。仕事をどんどん受けて抱えてしまう誠実で気遣いができる人は、損をしている可能性があります。
自分を守るためにも次の意識を持ちましょう。
- 断る勇気を持つ
- 人に仕事を任せる
- 副業でスキルを磨く
- 転職を視野に入れる
ひとつずつ解説します。
断る勇気を持つ
仕事をどんどん押し付けられていると感じたら、断る勇気を持つことが大切です。
これ以上仕事を受けると仕事の質が落ちる恐れがある
進行中の仕事の精度を上げる必要がある
別の人(チーム)が受けてくれると言っている
以上のように断る理由は前向きな方が好ましいですが、いずれにしても毅然とした態度で礼儀正しく、自分の考えをしっかりと示すことが大切です。
正当な理由を伝えているのに無理に仕事を押し付けたり、評価を落としたりする職場はブラックそのものです。声を上げることが自分の心と生活を守るための強力な方法となるのです。
人に仕事を任せる
自分ひとりで抱え込まず、手が空いている人を見つけて仕事を割り振ることで、組織が効率的に回ります。
「みんな忙しいから頼めない」。このような気遣いはただの思い込みの可能性があります。
自分のプライドを守るために無理して仕事を受け続けて体調を壊したり、家族との時間を失ったりするのはもったいないと思いませんか。
バランスも考えずに仕事を振りまくると評価は落ちますが、自分ひとりに過剰に割り振られた仕事を共有しないでいるのはかえって組織の生産性を落とします。
副業でスキルを磨く
副業でスキルを磨くことで、仕事が増え続ける状態に対処するのも有効な手段です。
特定の分野で能力を高める活動に時間を割くことは、自信と知識の向上に役立つと同時に、増え続ける仕事からの気晴らしにもなります。
忙しい中で副業をこなすことで時間の使い方も学べます
知識が増えれば、学んだことを本業に生かすことで達成感も得られますよね。スキルアップの汎用性から、さまざまな分野や活動を試すことができ、より充実したワークライフバランスを実現することができるでしょう。
副業といってもさまざまなものがありますが、おすすめは在宅でこなせる仕事です。僕がやっているWebライターやブログのほか、プログラミングや動画編集、せどりなど、いまはネットを使ったビジネスにだれでもチャレンジできる時代です。
朝活をしたり、これまでYouTubeやテレビを見て過ごしていた時間を活用したりすることで、時間を有効に使いたいですよね。
転職を視野に入れる
仕事が増え続ける状態から抜け出すために転職を視野に入れることも考えましょう。
残業時間が職種ごとに大きく異なることをさきほど確認しました。やればやるほど仕事が増えるのは特定の職種あるいは職場の可能性があります。
転職を検討することで視野が広がり、自分の力を活かしながら快適な環境を手に入れるチャンスがあることに気が付けます。
実際に僕も20代のときにどんどん仕事が増える銀行を辞め、自分の裁量でこなしやすいライターの仕事でずっと楽しく働くことができました。
転職活動は心と体に余裕がないと難しいため、転職サイトや転職エージェントに登録して早めに情報収集に入ることをおすすめします。
登録も利用も無料がほとんど。早い段階から仕事の募集状況を眺めるだけでも、求人が多い業種や賃金動向などをつかみやすくなりますよ。
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納得いかないなら個人の力を磨いていこう
やればやるほど仕事が増える。それはあなたが誠実で仕事ができる人だから。もしやりがいがあり、仕事を楽しめているのなら、とても素晴らしいことです。
でも、もし増えすぎた仕事のせいで心と体が疲れているなら、考え方を変える機会かもしれません。
1日の中で一番重きを置くのは、仕事か、家族との時間か、趣味の時間か、娯楽の時間か。
人によって考え方はそれぞれですが、一つ言えるのは、やればやるほど仕事が増える人は能力が高い、つまり個人で稼げる可能性が大きいということです。
人生100年時代と言われる中、会社だけに依存せず、個人の力で稼ぐ意識が問われる時代になっています。もし今の働き方に納得がいかないなら、1日の中で動ける時間を生み出して副業や転職を意識して時間の使い方を見直してみてはどうでしょうか。